『季節の禅語』

西風一陣来

「西風一陣来」 (せいふういちじんきたる)寒さをもたらすと言われる秋の風、西風。 その西の風がひとしきり吹き始めた。やがて雨が降り始めるのだろう。西風は雨を呼ぶ風と考えられる。

掬水月在手

「掬水月在手」 (みずをすくえばつきはてにあり)掬(すく)いとった掌のわずかな水の面に月が美しく照り輝いている様子。

夏雲多奇峰

8月なのに7月の季節の禅語です。ただたんに書く月を間違えただけです。「夏雲多奇峰」(かうんきほうあおし)夏雲は高くそびえたち、まるで奇峰が立ち並んでいる様子。夏の風景の代表的なもの。

清流無間断・碧樹不曽凋

7月の禅語今回は対句として創作。「清流無間断 碧樹不曽凋」 (せいりゅうかんだんなく へきじゅかつてしぼまず)清らかな流れは絶えることなく流れ続けている。碧樹も凋(しぼ)むことなく永遠に碧(みどり)を保つ。活動するものは常に新鮮なり 不断の努…

「坐看雲起時」

「坐看雲起時」 (ざしてはみるくものごとし)ふらりと流れの尽きるところまで歩き、腰を下ろして無心に雲を眺める様子。自然と一体化した境涯。

竹有上下節

「竹有上下節」 (たけにじょうげのふしあり)竹には上から下まではっきりと節がついていて、差別具体の世界を対比させた言葉。”この句は、「松無古今色 竹有上下節」(松に古今の色無く、竹に上下の節有り)という対句になっている。松は四季を通じ千載を経…

白雲自去来

「白雲自去来」 (はくうんおのずからきょらいす)五言対句 「青山元不動。白雲自去來。」(青山もと不動。白雲自ら去来す。)の一句。白雲は時々に生起してやまない妄想や煩悩などの例えで、雲が次から次へと湧き起こり去来しても、山は元の姿のままただそ…

江上数峰青

五月の禅語「江上数峰青」 (こうじょうすうほうあおし)河の彼方には青い峰々が広がっている。静かな風景。

一華開五葉

「一華開五葉」 (いっかごようにひらく)一心から五智が開かれる、という意。この言葉はインドより中国に禅を伝えた「ダルマさん」の名で親しまれている「達磨大師」が弟子の慧可(えか)に自分の教えを伝えるに際して、詠んで与えたという言葉。達磨の禅風…

桃花笑春風

「桃花笑春風」 (とうかしゅんぷうをえむ)桃の花が春風に誘われて咲きほころんだ様子。春の喜びをうたったもの。 それでは、来年度もどうぞよろしくお願いいたします。

清風動脩竹

年度終わりで節目となる本日は、3月の「季節の禅語」を立て続けに2つお送りいたします。「清風動脩竹」 (せいふうしゅうちくをうごかす)ありのままの現象も大事であるがそれに執着してはならないという意味。

花枝自短長

「花枝自短長」 (かし おのずから たんちょう)一面の春に差別はないが、花の枝には自ずから長短がある。平等と差別が調和した世界の意味。 今月ギリギリセーフの2月の季節の禅語でした。もう春ですね。ここでバラしてしまいますが、3月の季節の禅語は今週…

「日出乾坤輝」

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。ではさっそく1月の季節の禅語を日出乾坤輝 (ひいでてけんこんかがやく)太陽が昇りその光に照らされて世界が輝くという意。心の中にも太陽は在る。自分を輝かせるのは心次第なんだな。

「冬嶺秀孤松」

「冬嶺秀孤松」(とうれいこしょうにひいず) 冬の酷寒にあって、山上のほとんどの木が景を落としても、一本の松樹だけが変わらず青々とした緑を保って佇んでいる。白い雪と冬枯れの木立の中にあって一点の緑が鮮やかに写る様。時代が変わっても変わることのな…

「歳月不待人」

「歳月不待人」(さいげつひとをまたず) 時の流れは人を待ってはくれない。

「看々臘月尽」

「看々臘月尽」(みよみよろうげつをつくす)臘月とは十二月のこと。時間はみるみるうちに過ぎ去ってしまい、今年も残りわずかであるという意味。

「開門落葉多」

「開門落葉多」(もんをひらけばらくようおおし)夜が明けて門を開くと一面に葉が落ちていた。からりとすべてを捨て去った境涯。

「経霜楓葉紅」

そういえばTwitpic に載せたはいいがこっちに載せるのを忘れていました。今回の禅語は11月のもの。そして次からが12月の禅語です。立て続けに載せていきます。「経霜楓葉紅」(しもをへてふうようあかし)霜を経て楓の葉はいっそう鮮やかに紅葉す…

「閑坐聴松風 」

「閑坐聴松風 」(かんざしてしょうふうをきく)一切の雑念を捨て、静かに座ってただ松風の音を聴く。 心が急いでいれば気付かぬことが多い。 静かに座って耳を済ませば澄み渡った音が聞こえてくる。

「紅葉山川満」

11月に入りましたので今月は11月の禅語を。「紅葉山川満」(こうようさんせんにみつ)もみじが山にも川にも満ちあふれている様子。目一杯の錦秋の風景。

「清風萬理秋」

最近急に食欲が湧いてきて、秋も深まってきただなと感じている今日この頃。毎年この時期になると冬眠する前の熊のように食べるようになってしまうのはなぜ。冬の寒さを乗り切るためなのでしょうか。ということで、前回に続き「季節の禅語」を。 (清風萬理の…

「水急不流月」

サイドに貼っているtwitpic にも載せてますがこっちにも載せておくことにします。禅語の書作は初心者にとってもやりやすいかと。字数も少ないし短期間の練習でもそれなりに形になるから。※それなりにということで、新たなシリーズ「季節の禅語」始めます。 …