2355

つい先日「遊びながら学ぶ」ということを なんとなくツイートしたのですが、本日の毎日新聞にその言葉を見つけたので紹介します。
しかしそれは私のいう”遊び”とは違うものでした。

記事をまとめると


「子どもの健全な成長には遊びが不可欠」そんな認識が高まりつつある。親の要請もあり、塾業界はゲームなど”楽しみながら学ぶ”方法を模索。
大手学習塾では「ブレイン・バトル」という子どもが熱中するゲームを学習の動機付けやきっかけにするカードゲームを開発中だという。3人でチームを組み机を挟んで向かい合い、一方のチームが机に問題カードを置きそれに対するチームは制限時間内に用紙に解答番号を書く。答え合わせでカードを裏返し勝負を決める。カードには特別ルールが適用されるカード、レアカードなども加えゲーム性を高めている。そして来年中に販売し、全国の子どもが参加するバトル大会も行いたいとしている。


ということですが、そこには勝ち負けが存在するわけですね。
そういえばこれも先日のツイートで「面白可笑しいものにしか興味を抱かない子ども」ということを書いていましたね。くだらない その時の気分的なツイートばかりですが割といいタイミングで的を射ているのが怖いところですが。


また、今回の新聞記事で興味深かったのが、”「エデュケーション(教育)」と「エンターテイメント(娯楽)」を組み合わせた「エデュテインメント」は、数年前から塾業界などで意識され商品開発が進んでいる”ということ。

机に向かうことが勉強、と認めているのだとすれば、机に向かっている以上それがゲームだろうがなんだろうが学習になるのかな、というところ。そのような教育を受けた子どもが10年後20年後にどういう人格を育んでいくのか心配でもあるわけで。10年経ってその過去をふり返ってみた時に大して記憶にも残っていないような気がしないわけでもない。まさに今日問題となっている放射能汚染された食材を食べるということと同じで、今食べたもの結果が10年後以降にわかるという点では恐ろしいことになりかねないかとも思えるのです。
教育であるはずなのに蓋を開けてみると「教」という文字しかなく、「育」、つまり人間性を育てるという部分が薄っぺらい、もしくは無いように思えてしまうのですがどうなんでしょうか。

私のような素人にとっては教育というのはほんとに難しくて、考えれば考えるほどわけが分からなくなってしまっている今日この頃です。
道教室でも少数ですが興味のない、やる気のない、といった様子の覗える子どももいるわけで、そいうのを見るとやはり落ち込んでしまう。だからどうすればその子にとって良いのかということを考えていると、今回の「エデュテインメント」ような、少子化における塾の生徒獲得のためのアイデアが生まれる、というのもわからないでもないのですが・・・


とにかく、これらは

明治維新以来、いつも問題の主流となるのは決まって知識習得の偏重、グローバル化に追いつくための突貫工事などさまざまな原因にあるわけです。そういった教育の量産体制という環境には、枠組みに沿って、勉強の仕方から、進む道まですべて既製品が与えられ、親も子もそれを当然としている。」

というように、ソニー創生の父 井深大氏がその当時から危惧していたことでもあるのです。
だからもっと真剣に考え直さないといけない。それは親であり、子どもの周りの環境である人達が。


それにしてもNHK Eテレで23時55分から始まる5分番組「2355」はいつ見てもめちゃくちゃ想像力をかき立てられます。
まさに”楽しみながら学べる”です。