HBの鉛筆が消えていた
先日、「所さん!大変ですよ」(NHK)の、5月に放送して大反響だったという”子どもたちがHB鉛筆をほとんど使わなくなっている”の謎を追った回の再放送を録画しておいたのを見まして、個人的にも鉛筆で書くときの筆圧のことは毎回教室で子供たちにうるさく言っているので、その内容を書き起こしてみました。
都内の文具店からHB鉛筆が消えているらしいとの噂から調査を開始することに。もちろん完全になくなっているわけではなくて、全体の売り上げをみてみると、2Bが60%、Bが30%、HBが8%と、かなり少なくなっているということでした。
そこで、街頭アンケートを取ったところ、35歳以上の世代は9割が小学生の頃にHBを使っていたとの回答があったが、25歳以下の世代になるとHBより濃いものを使っていると答える人が一気に増加。90年代半ば以降に何が起きたのか。
調査を進めていく中で、小学校の鉛筆指導に対する戸惑いの声がネット上で数多くあることが分かったことから、実際に2Bの使うよう指導している小学校にその理由を聞いてみたところ、やはり90年代に入った頃から筆圧が弱くなっていて、あまりにも薄いために文字の判別が困難になってきたからだという。
そこで、あるクラス(6年生)の調査をしたところ、HBを使っている生徒は34人中9人、2Bは25人だった。
この結果に驚いたのがそのクラスの担任の先生。普段、子どもたちが書いている字を見ている限りではBや2Bを使っているとは思っていなかったようで、それはつまり、2Bを使っていても薄い字しか書くことができない生徒が多かったということ。
ではなぜ筆圧が弱くなったのか。
単に体力不足で片づけられるものではなく、感覚運動医学的に診れば、手を使うことが少なくなったため年齢に応じた力が備っていないのだという。
字を書くには肩から指先まで、腕全体を微妙にコントロールすることが必要で、多くの子どもたちはゲーム機やスマホなどで指先だけの単調な動きを繰り返しているため、腕全体を上手く使えないのだと。
その結果、筆圧が弱くなったということでした。
ほんまかなと思って実際に学校の先生に聞いてみたら、筆圧の弱い子供は多くなってるみたいなので全国的にそうなんですね。
まあでもなんかいうたらゲームやスマホに原因を求めがちですけど、僕からしたら、書道をやれば解決するやん、と思うんですが。
やはりバランスが大事ですよね。