教室の連絡事項
恒例の書き初めコンクールの季節となりました。
第40回 毎日児童生徒書き初めコンクールのご案内
の前に少し
昭和52年の小学校学習指導要領改訂より学校教育での書写は
「毛筆を使用する書写の学習は、(中略)硬筆による書写の能力の基礎を養うよう指導し、文字を正しく整えて書かせるようにすること。」
という位置づけになりました。
そして、平成29年3月改定の学習指導要領に於いても、
「毛筆を使用する書写の指導は第三学年以上の各学年で行い、各学年年間30単位時間程度を配当するとともに、毛筆を使用する書写の指導は硬筆による書写の能力の基礎を養うよう指導すること。」とあります。
つまり硬筆の基礎能力を養う手段としての「毛筆」であるわけです。実感を伴う学習方法をするならば大筆→小筆→硬筆という順序が本来ならば理解しやすい。とめ、はね、はらい、始筆から終筆までの筆記具の適切な運び方を身に付けるには、弾力性のある筆を利用したほうが早い理解につながるという面があります。
実際に、硬筆が頭を抱えるほどのレベルだった生徒が毛筆の特訓をしてから別人レベルに上達したケースもありました。こちらの生徒は、夏休みの宿題で取り組んだ書写コンクールの作品制作のときにお母さんに特訓されたそうで、この経験により本人の中の何かが変わったようです。それ以降、硬筆の方も上達し文字がうまく書けるようになったので本人も自信が出てきたよう。
何かが変われば文字も変わります。だから本当に上達したいなら何かを変えなければなりません。
おもしろくないとか、めんどうくさいだとか、あきたとか思っていたらなにも変わらない。子どもは人格形成上においても成長段階にあるのでまだ柔らかい半面、凝り固まった「自我」のある大人はその辺の心情が顕著に文字に現れます。まさに「字は体を表す」「書は人なり」。(あ~耳が痛い。)
今月の課題でも取り上げていますが、お釈迦さまは「無我」の習得を繰り返し説いています。執着、我執からの解脱が無我へと導くと。そしてそれを為すのは自己であると。つまり頼れるものはその行為の主体となる自己だけなんだと。
確固たる自己を築くには失敗と反省を繰り返さなければならず、そこで心の弱さ、脆さが露呈するわけです。ですがこれは人間に感情がある限りなくならないものですよ。不安とか恐怖って。だから無我を目指す。束の間だけでもいいから「無」になって書くんです。いってみれば書く瞑想です。
「うまく書いてやろう」っていうのははっきりいって雑念で、そんなことを思っていたら真っ直ぐな線も歪んでしまいます。僕もかれこれ30年はその雑念に苦しめられていますから偉そうなことは言えないのですが、誰にも頼れないので自分で自分を励ますしかない。
長い長い修行になりそうです。
ということで、
最近は汚れることなく手軽にできる便利な道具がたくさんあるので利用してみてはいかがでしょうか。
今回のコンクールは節目となる第40回となりますので奮ってご参加くださいますようお願い申し上げます。
- これを機に書道セット(基本セットB推奨)の購入を希望される方はご相談ください。(学納価で購入可)
- ネットで安いものを買うのもありですが、筆だけは良いものを使うようにしてください。
- 筆に関してもご相談いただければこちらでご用意します。(2割引きで購入可)
- 3年生になるまでは購入を見合わせるという方は、道具の貸し出しもしていますのでご相談ください。
もちろん今回のコンクールも『ぴっつん賞』がありますよ。
また新たなデザインの組立分解式多用途トロフィーを作りますのでお楽しみに。