禅とヨガ

さかのぼること5、6年、ハリウッドスターやスーパーモデル、ロックスター、セレブがこぞって始めたということが話題になり、ヨガが注目が集まり始めるとともに、ヨガエクササイズのゲームソフトまで発売されるなど爆発的なヨガブームだったわけです。そんなブームの呼び水となったのは美容としての側面ですがそれは結果としてついてくるもので、本来の本質は体と心を整える、というもの。

もちろん私もその時に始めました。ヨガというものを。


理由は柔らかくなりたかったから。(精神面はまったくの無視)

雑誌で特集を組まれているのを見てると体がすごく曲がっている人がたくさんいたのでうらやましくて始めてしばらくしたある日。あるヨガの体位をしている時、あまりにも硬い自分の体に対して苛つきを感じ、思いっきりグンッ!!って曲げたら膝からペキュ・・・って音がしました。そしてヨガ活動を無期限停止にした。

その後に読んだ、「関節など痛めるおそれがありますので無理のない範囲で行って下さい。」という注意書き。・・・私は小さい頃からプラモデルを作る時も説明書は読まなかった。電化製品にしてもそんなものは読まない。右脳をフル稼働して事にあたる右脳派なのです。

しかし、自分の体に関することはよく理解しておかなければならない、そう思わしてくれたヨガ。

そして最近のバンド再結成ブームの流れに乗って、私も無期限の活動停止を解除して再びヨガを始めたわけです。ものすごく関節にやさしいヨガを。


ヨガはインド生まれ。そして5000年の歴史。(中国4000年の歴史よりも上回っている!)

そもそもヨガを世界に広めたのは、世界最初のスーパースターともいえるビートルズ。彼らが60年代における意識革命の中でインドに渡り、ヨガや瞑想を通じて自己を見つめ直し完成させたラスト2枚のアルバムの楽曲のほとんどをそこで書き上げたといいます。内面を見つめ、自身の中のバランスを取り戻す。その結果できた名曲「アクロス ザ ユニバース 」の一説「誰も僕を変えられない」、それこそがヨガが彼らにもたらした変化なのかもしれません。


知っている人も多いと思われる映画「グラン・ブルー」の主人公のモデルとなったジャック・マイヨール

フリーダイビングの世界では伝説であり、その世界にヨガのテクニックを応用した最初の人。彼は言う、それまでのフリーダイバーは肉体に頼りすぎていてマインドをうまく使いきれていない、と。ヨガの呼吸法を学ぶことで自分の体に対して意識的になるようになる。すると感覚や反応をよりコントロールできるようになる。だから記録も伸びるという結果を生みだしているわけです。

映画「グラン・ブルー」1988年作品。



そして、サーフィンの世界では「神」とも讃えられているジェリー・ロペス。実は「禅」サーファーとも称されている。

彼はこう言っています。

「サーフィンには柔軟性が求められるものだが、ヨガは誰をも柔軟にしてくれる。ヨガをやっていれば長い時間波乗りができるようになるし、翌日に疲れが残ることも筋肉痛になることもないんだよ。ヨガとは呼吸の科学といえるものだ。すべては正しく、深く呼吸するということであり、それは僕の基本となっている。赤ん坊は正しい呼吸をしているのに、人は大人になるにしたがってそれを忘れてしまう。ヨガは正しい呼吸法をもう一度教えてくれるものなんだ。肉体の若さというものは背骨がいかに柔軟かということで表せるが、ヨガというものはまさに背骨をその状態に保ってくれるものなんだ。そしてヨガをやれば精神的に心がクリアになり、思慮深くなるとともに落ち着きも得られる。真の安らぎや平和というものは心と体が落ち着いてはじめて得られるものだろう?」


「サーフィンとは何?」の問いに「海と自分との境界をなくすこと。だから、ダンスを踊る。地球の一部になるために。」と答る、ジェリー・ロペスが出演している@niftyのCMムービ。