手紙のすすめ その二

文は人なり」「字は体をあらわす」といいますがまさにその言葉通り、書いた文字から教養ばかりでなく、その人の容姿や人柄まで感じ取ることができます。


生徒の文字だって見てると性質をそのまま表しているというのがよく判るもので、

芯がある、生真面目、あまのじゃく、強がっているが繊細、しっかりしているようでもろい、マイペース、おしとやか、不器用、やるきない、大人っぽい、観察力がある、さみしがり、男っぽい・・・などなど。

字を見ただけで、誰か、を判断することもできるし、その時のその人の気分さえも察することも出来る。それくらいに筆跡から多くの情報を読み取ることができる。となれば親が我が子の字を見ていろいろと察することも可能なわけで、得に子供の字はその辺本当に判りやすい。ですが大人になるにつれ感情を操作することを覚えそうしていくうちに本当の感情を心の奥に追いやっていくことになります。だから大人の筆跡はその辺の判断はしにくい。プロの筆跡鑑定ともなると別だとは思いますが。


そうすると、例えば私が書作をしている時によくあること(よくあってはいけないんだけど)ですが上手く書ける時とそうでない時があります。毎日書いている中でも体調や精神状態の浮き沈みが文字に表れてくる。それは自分でわからないところでリズムが狂っているということで、どんなに上っ面だけのヨガや瞑想をしてみたところで、そうやって心を落ち着けたつもりでも、普段の生活の中では様々な見えないエネルギーが人体に影響を及ぼしています。そんなエネルギー(邪念)の受信能力が高い人と、そうでない人がいることを知っておくことも重要。それにより、自己中な行動を控えるとか、マナーを守る、ということに繋がる。


そんな折り、今日の新聞で香川県高松市の自転車の事故3年連続ワーストだと・・・自動車事故に関しても香川県っていつも上位だし、なんだかな~って感じです。みんな書道やれば事故も減ると思うけど。


と、そんなことをふまえたうえで、文字を書くことは心のバロメーターを計ることに繋がるのでは?
そして「心正筆正」(こころただしければふでただし)・・・心が正しければ、筆も正しくなる、と。

書く前に心を静めて文字の構想を練る、次に墨をすりながら相手に想いを馳せる、そうして書いた文字には筆の跡が残ると。

筆の跡は心、ということで、お手紙はそれを伝える最高峰の手段であるわけです。

まあ一度墨をすってみるとその気持ちよさがわかりますから。


では、筆の跡を残しつつ・・・


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