今月の課題は「これでいいのだ」


これでいいのだ/野口 法蔵
¥1,575
Amazon.co.jp


今月の課題は野口法蔵さんのバカボンの詩

詩をこちらで数種類用意し、1,2年生以外は今の自分に必要だと思う詩を選んでもらって。(低学年には漢字の少ない詩を与えた)

これまでの教室での課題は、こちらから各々に書いてもらいたい課題を与えていました。なので今回はけっこうドキドキしていた。ぶっちゃけ、彼らの選ぶ基準はいつも「簡単そうなやつ」のはずだ、と決めてかかっていたから少し不安だったのです。ところが、思っていたよりマジになって選んでまして、各々が自分にはこの詩が必要だと感じたのか、それとも気まぐれだったのか。どちらにせよ「なんかいい」と感じた詩を選んだことは確か。そしていつになく真剣に書いていました。


バカ(いい意味で)の言葉だから誰にでも理解できるし、しかも真理をついている。生徒たちの硬筆に対する姿勢も今回は心持ちが軽くなっている気がした。そうやって観察していると、今まで真面目で堅苦しい課題ばかりを書かせていたなと、観ずることができていなかった部分を思い見た次第。これこそが大人の、子どもに対する押し付けなのではないかと反省したり。やはり、一点に固執した考えはいつも“木を見て森を見ず”になってしまう。子どものためだと思い過ぎるとだんだん視野が一点集中していき、虫眼鏡を使って太陽の光を集め紙に当てた時のように心に小さな穴を開けてしまうのではないか。そんなことを言ってみてもそこんとこの正解というものは無いわけで。

正解は無いんですよ。そして現代は昔より複雑になっている。物があふれ情報が飛び交い、ファストフードで食べ物らしいものを食べ、快適に過ごすために開発された化学繊維を身につけ、とてつもなく便利になった分、何か新しい問題も増えている。結局は心の問題そう簡単には解決しない。煩悩を受け入れ煩悩を無くす?・・・

あーいかんいかん、タリラリラーンって言って一回頭の中をカラッポにしよ。