ユートピア

西遊記 DVD-BOX 1/堺正章,夏目雅子,西田敏行



¥16,170

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つい先日、西遊記を思いだすような出来事がありまして、改めてあのドラマはすごかったなあと思い起こしている今日このごろ。


幼少の頃に観たテレビ番組で記憶に残っているのってそれほどないのですが、パッと思いつくところをあげてみると、「8時だよ全員集合」「「志村けんのだいじょうぶだぁ」「ドラゴンボール」、そして「西遊記」。


仮面ライダーとかウルトラマンはさほど記憶に残ってない。ただ、そういったドラマというかSFとしてめちゃくちゃおもしろいという記憶が未だに「西遊記」にはある。もうめちゃくちゃに面白いという。


僕の世代では再放送で夕方くらいに観ていましたよね。Wikipediaで確認してみると僕が生まれた翌年に放送が始まっています。日中平和友好条約が結ばれた年ですよ。(詳しくはこちら
ウィキペディアのページを。制作裏話を読むだけでもおもろい)


みんなやってたと思うけど、筋斗雲を悟空のやり方で呼ぼうしてたよね。ドラマでは悟空が2本指を上下に振りながらに「ヒューフュフュフュヒュ・・ブンッ!」と息を吹きかけて筋斗雲を呼ぶんですよ。当時はけっこうまじめにやってましたね一人で空に向かって。


ほんと今こそ再放送してほしい。大人になった今見ても絶対におもしろいはず。小学生ながらに夏目雅子さん演じる三蔵法師にほのかに恋をしていましたし。僕の中では夏目雅子さん=三蔵法師です。申し訳ないですけどそれ以外はあまり存じ上げない。そもそもが、三蔵法師は実際は男なのにキャスティングで最初は坂東玉三郎さんにオファーしたけど即断で断られたから、といって夏目さんにオファーするところもすごいし、それを承諾した夏目さんも素晴らしい。


メインキャスト陣に至っては、かくし芸大会の堺正章さんというよりも西遊記孫悟空釣りバカ日誌西田敏行さんよりも西遊記猪八戒、自己破産の岸部四郎さんよりも西遊記沙悟浄、といった具合でインプットされている。もうお三方の演技の次元が違いすぎる。フィクションでありながらノンフィクションみたいな。小学生ながらにこれで良いことも悪いことも学んでいたんじゃないかといってもいいくらいなのではないだろうかと、振り返ってみるとそう思います。そりゃみんな悪いことだってする。その時の罪悪感の差は、それをいけないことだと教えてくれる他者がいて理解できるもので、悟空が悪さをした時に、おっしょさんが唱えるお経によって頭にハメられているの輪っかが締め付けられ「痛い痛い!」と苦しんでる様をみて、悪行をすることの痛みってのはなんとなく理解できていたんじゃないかと思う。やんちゃをしてもいい、でもその分、善い行いもするべきだと。といっても最近まで善行よりも悪行の方かった私ですが・・・。




未だにはっきりと脳裏に焼きついているシーンはというと、どんなにいきがっていても結局はお釈迦様の掌の中で飛び回っているだけだったという孫悟空の姿。子供ながらに宇宙だなぁと思った、はず?



やはりここで思うのは、みんなどこかで天竺を目指して歩いていると。いろんなモノと戦いながら。一応、目指すところを天竺としている。でも結局はお釈迦様の手の中を一周しているだけなんだなと。何か夢を設定してそれに向かって走っているようだけども夢そのものが存在しないと。こういってしまうとつまらんけど。僕は書道教室をするのが夢だったというようなことを、何かの流れでこのブログで言ったことがあったような無かったような。覚えてはいないけど、はっきり言ってしまうとそれは夢ではなかったわけで。


自分自身が楽しむとか、楽しめることをやるっていう、そのために努力が必要でそれを重ねて実現するっていう。それが夢を叶えるってことだよ、っていうその概念が自分の中にはもう無くて、自分自身のためやってたらいつの間にか誰かのためになっていた、というのも違っていて。


っていう個人的な考えなんでどうでもいいんですけど、結局は夢はなかったということで落ち着こうと。この世=幻想=夢ってことで。




ここで有名な歌詞をひとつ




“そこに行けば どんな夢も叶うと言うよ


誰も皆 行きたがるが はるかな世界


その国の名はガンダーラ


どこかにあるユートピア


どうしたら行けるのだろう


教えて欲しい”





西遊記の最終回はというと、目的地だった天竺にたどり着いた、と思ったらニセ天竺だったと。そしてまた天竺を目指して旅立つという、のです。
ということで、西遊記のエンディング曲とオープニング曲を。



小学生の頃に好きだった曲はこれと、「コンドルは飛んでゆく」でした。


ちなみに映画「プロメテウス」の続編のタイトルは「ユートピア」になるらしい。