今月の硬筆課題は・・・

久しぶりのこのタイトル。去年の10月ぶりです。

11、12月は書き初めコンクールの課題に取り組んでいましたので課題文は作っていませんでした。

コンクールの展示会期、場所は以下の通りです。入賞作品と特選作品のみが展示されます。




さて、先月の硬筆課題文はというと、それぞれに今年の目標や、達成したいことなどをその場で決めてもらい、それをそのまま今月の課題文にしました。

だって書くと実現しやすくなるっていうじゃないですか。僕はやったことないですけど。


まあそんなことを期待しながらやっていましたらなんと1ヶ月もしないうちに達成してそまった生徒が現れましてね。

スイミングのバタフライのテストに1年間ずっと落ち続けていた生徒が、「バタフライのテスト合格」と書いたところ、翌週には合格しましたと報告が。だからその生徒は課題文を変更して別の達成したいことを書くことになりました。

他にも「クラスマッチで優勝する」と書いた生徒は実際に優勝したり。

念や思いを込めて書くと叶うようですね。

僕もこれからは達成したいことを書くことにします。


そういえば、来週11日は建国記念の日です。去年の建国記念の記事はこちら


去年は受験のことを書いていましたので、今年も学校教育のことを。

今回は小中一貫校について。

ここ香川県では高松第一学園がそうです。

この「小中一貫校」というのは、個々の児童の発達に合わせた教育をするためには、小学校と中学校でまったく別の教育をするよりも、一貫性を持たせた教育をした方が良いという、教育を統合した学校です。中学の勉強や生活になじめず不登校などが増える「中1ギャップ」を緩和することを目的とした政策のようです。これは上からの指示ではなくて、現場の先生方の声から始まったということなのですが、1回目の調査結果では子ども達の満足度は低めという調査結果が出たようです。その反面、いじめの減少や学力向上といった成果は出ているようですが。

文科省は「2016年にも国の制度に基づく一貫校開校を目指す」としています。

養老孟司さんが今から15年前にこんなことを仰っていました。

「いまでは数少ない子どもを、体力にすぐれた栄養のいい女性が、徹底的に面倒をみている。これでは子どもも大変に違いない。私が子どもだったころは、大人は食物の入手に忙しく、子どもにかまうどころではなかった。私の家では父親がなく、母親が医者だったから、子どもの私はもっぱら外で遊んでいた。子どもたち同士で遊ぶ。今では少なくなったといわれる、年齢の異なった子どもたちの集団である。年齢違いの子どもたちが集まって、日がな一日、遊んで暮らす。そのどこがいいか。一歳児を三歳児が、三歳児を五歳児が、五歳児を七歳児がというふうに、順送りに面倒を見る。そうして育つ子供たちのなかで、年上の連中は、自分がついこのあいだまでそうであった状態を、年下の子どもの面倒を見ることによって再認識する。つまり学習でいうなら、復習をするのである。さらに面倒を見てもらう年下の子たちは、少し発達の進んだ子どもと接することになる。これはすなわち予習である。異世代の子どもたちが団子になって遊ぶことの利点は、まさに発達の予習と復習を繰りかえすこと、現代風にいうならフィードバックを繰り返しながら育つことである。」


教室でも子どもたちの関わり合いをできる限り大切にしています。いってみればここは幼小中一貫教室ですから、小学一年生の子が五歳児に平仮名や片仮名を教えることもありますし、入ったばかりの初心者が清書作品にハンコを押すときなんかは、経験者が押し方をレクチャーしています。そうやって、面倒を見るということを経験的に知ってもらったりしています。文字を上手くするだけの場所にしてしまうのはもったいないし、つまらないですからね。


では本題にもどります。

今月の硬筆課題文はこちらから

だから日本は世界から尊敬される(小学館新書)/小学館
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今回の課題文はこちらの本から、日本にしかないモノ、日本発祥のモノなど数種を選んで課題文としました。



2月11日は建国記念の日です。建国については神様抜きには語れません。日本書紀においては2600年以上、実際の歴史上においても1600年以上というように、これほど長く続いた国は他にありません。その日本を創造されたとされる神、イザナギイザナミ。いまの子供のだいたいが知っていると思います。だって先日生徒がこの神の名を口にしてましたよ。ふつうにサラッと。

なぜって?そうです。妖怪ウォッチにでてくるんです。S級妖怪として(神様を妖怪扱いって)。そうやって神様を妖怪にするのなら、いっそのこと記紀神話をストーリーに組み込んでしまえば子供達が日本の神話を楽しみながら学べていいと思うんですけどね。例えば、初代天皇神武天皇から採った「ジンム」っていう妖怪はいないんですかね。イザナギイザナミの7代目に当たる子孫が神武天皇今上天皇は125代目です)であられるのですから登場してもおかしくはないでしょう。

妖怪ウォッチは観ていないのですが、こういった日本のアニメやゲームもまた世界から羨望の眼差しで見られるポップカルチャーだったりするんですよね。


というようにこの本にも日本のいろいろな歴史が紹介されていますが、ここでもまた日本人の根っこには神道の教えがある、というところに帰結するわけです。


それでは最後に、サンマリノ共和国駐日特命全権大使のマンリオ・カデロ大使から。

「本書では、私が体験したり学んだり調べたりした日本の文化文明の魅力・素晴らしさを、異文化の視点から語っていこうと思っています。日本人が知らない日本の魅力、気づいていない日本文化の奥深さ、そういうものを発見していただけたら幸いです。世界が憧れる日本と日本人。そのことを、本書で再発見してください。」