1年の成果
毎年4月に、これまで提出してもらった清書作品(4月~3月分)をまとめて返却しています(始めて数か月の人は来年度の返却となります)。
これも当教室の特色で、子供の場合ですとコンクールなんかもそうですが、級とか段とかの資格を取得する教室では競書課題などの清書作品は提出してしまうと通常は返してもらえません。
しかしこちらでは競書(級取得制度)をしていないので返却することができます。
返却する作品は、清書した順には並べていないので、まず自分で作品を評価して下手なものから順に並べてみる。次に、毎月の課題は月毎にファイリングしていると思うので、その順番と答え合わせをしてみるのもおもしろいですね。
この振り返りをすることで、成長しているかどうかの確認作業ができ、今後の稽古への取り組み方が改善されます。
そして、新年度からの稽古にどう取り組むかを考え実行する。この工程が自分でできるようになれば、短時間でどんどん上達していきます。
『計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Action)』
大人になればみんな行っているこのPDCAサイクルを、普段から教室でも子供たちに実践するようそれとなく促していますが、
上達しない人の特徴は、
・手本を見ながら書かない
・添削されたものを見ながら
・添削されたものをその日のうちに捨てる
などです。
稽古終わりの片づけのときにゴミ箱の中を見ると、朱墨で添削したものがあるときがたまにあります。
これは例外ですが、僕は今でも小学生当時のものを持っています。
普通はある程度経てば捨てますよね。
大人になった今でも子供の時と同じ先生に師事しているわけですから、こうやってみると感慨深いものがあります。
これは親の教育ですね。
話は変わりますが、返却した書作品を掛け軸(軸装)にしたいという方は作品をお持ちください。
料金は5,400円です。軸装は通常は裂(きれ)という織物を使いますが、こちらでは和紙を使って和紙軸装に仕立てます。
また、毎月の課題を書くのではなく、どうせなら自分が書きたい言葉を書作品にして、それを表装したいという希望がありましたら、そちらもお気軽にご相談ください。